商品撮影を自分でやっていることもあり、以前から気になっていた、物撮り特化レンズ『PC Micro-Nikkor 85mm f/2.8D』を手に入れました。
カメラに付けた状態
通常のレンズと異なり、鏡胴の中央が四角いボックスになっており、目盛りやツマミが付いています。このツマミを回すとレンズを上下（左右）に曲げたり、左右（上下）にずらすことができ、PC（パースペクティブ・コントロール）によるチルト撮影やシフト撮影ができます。
文章だけだと何がなんだかわからないかと思うので、手っ取り早く、画像でご説明。
通常撮影
チルト撮影
2枚ともアングル、機材、レンズ設定（絞りf5.6〜6）同じ。
斜め上からの撮影なので、中央にピントを合わせると、普通は1枚目のように手前と奥がボケますがチルト撮影をするとピントが斜めになり全てのペンにピントを合わせることができます。
また、被写界深度（ピントが合う幅）が深くなったわけではないので、下に敷いてある材は少しボケており、被写体の立体感を引き立てることができます。
なお、通常のレンズでも、かなり絞ることで被写界深度を深くしたり、ピントをずらしながら複数枚撮影して後から合成することで、全体にピントの合った写真を撮ることはできます。
ただその場合、絞りすぎによる回折現象や画像編集過程で画質が落ちる場合があり、背景をぼかして立体感を出すこともできません。
もちろん画像編集ソフトで後からぼかしたりパースを補正したりといったこともできますが、そもそも最初にピントの合った高画質な写真が必要になります。
なぜ鏡胴を曲げるとピントが合うのかは、光学系の説明になってしまうので、詳しく知りたい方はご自分で調べてみて下さい。
斜めに置いたカニペンホルダー上のペンだけにピントを合わせることも可能。
通常撮影と異なり設定箇所が多く小物撮影だとかなりシビアなため、まだレンズの性能に振り回されていますが、ピントがハマると非常にメリハリのあるいい絵が撮れるので、もっと使いこんで感覚を慣らしていこうと思います。
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