硬い木と丈夫な木の違い

今週は国産最強といっても過言ではない『みねばり・斧折樺』のペンを追加したわけですが、どれくらい強いかのか、他の樹種と比較してみました。
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まぁ名前のとおり、『斧が折れる樺』なわけで、当然斧の柄にあたる樫より堅いのは間違いないわけで、☆四つ付けたいくらいですが…
*学名上は斧折樺ですが、ここでは木曽の地域名である『みねばり』で統一させていただきます。


当店で取扱のある樹種で比較すると、パープルハート紫檀キングウッドといった樹種と同じくらいの硬さとなりますが、粘りがあり割れにくい木となると、みねばりが上となります。
(粘りに限れば、同じ散孔材のと同程度)
純粋に硬さだけで言えば、国産では柘植やイスノキ、外材ですと黒檀や鉄刀木等いくらでも上を行く樹種はあるのですが、あくまで硬さに限ったことで、上記樹種は割れ易いという欠点があります。
ちなみに、世界一重い木として有名なリグナムバイタは、その重さに反し加工しやすい木(油分が非常に多いため)です。
*上記の樹種で鉄刀木以外の材は当店にあり、木のペンでの制作対応可能ではありますが、粘りがないため保管や使用状況によって割れます。ご注文される際には十分ご留意ください。
と、ここまで書いていて気づいたんですが、みねばりって硬さと粘りのバランスで見ると日本最強どころか世界最強かもしれないですね…
さて、そんな強靭なみねばりに難点があるとすれば、野生で、僻地に生えていることが多く、しかも胴回りが一年で0.2mmしか成長しない木ということもあって産出量が非常に少ないことです。
だからこそ非常に緻密で硬く強靭な木に育つわけですが…材自体が手に入らなくてはどんなに有用な材で使いたくても、使えませんからね…
また、その強靭さ故に加工が非常に困難という難点もあります。
ちなみに、木曽では昔からこのみねばりを使ったお六櫛という伝統工芸品の櫛を作っている地域があるのですが、このお六櫛、実用品にもかかわらず、わずか10cmに満たない幅の中に100本もの歯を挽いており、みねばりの強靭で粘りのある特性を生かした作りとなっています。
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木祖村のお六櫛の紹介ページより引用
今回追加したみねばりは硬さと粘りのバランスで最強となりますが、耐湿性や保存性ではの方が上ですし、防虫性や耐候性等、様々な面を見ればまだまだ特性に秀でた樹種はあります。
まぁそうは言っても、堅く粘りがるというのは分かりやすい特徴ですけどね(^^)
一口に硬いと言っても色々あり、硬い=丈夫ではないことも分かっていただけたのではないでしょうか?
みねばりのペンのページへ>>
*なお、当店のペンのページにある、硬さの三段階評価には、手に持ったときの感触の硬さを示したものとなっており、純粋な硬さが基準となっているため粘りは加味した堅さではありません。
追記:硬いは軟らかいの反対語、堅いはもろいの反対語、固いはゆるいの反対語だそうなので、黒檀が硬いならみねばりは堅いとなるみたいです。